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戦争を語り継ぐために「戦没者の名前読み上げ」

与那原町教育委員会は、戦後80周年平和祈念事業の一環で、2025年6月14日に「与那原戦没者の名前を読み上げる集い」を行いました。
https://www.youtube.com/watch?v=FW8T-7Q7Ir4&t=671s

この催しは、先の大戦で亡くなった与那原の住民1,973名のお名前と年齢を読み上げるもので、6月1日から23日までの間各地をインターネットでつないで行われた「沖縄『平和の礎』名前を読み上げる集い」(同実行委員会主催)に連動して配信されました。

与那原は沖縄島南部の東岸に位置し、1945年4月の米軍上陸後、5月中旬に艦砲によるし烈な砲撃の後、地上戦によって5月21日ごろにはほぼ灰塵の状態になりました。住民の多くは避難しましたが、特に南部へ逃れた住民はその後1カ月にわたって地上戦にさらされ、3人に1人が亡くなりました。

沖縄県は、大戦によるすべての戦没者名を糸満市摩文仁の平和祈念公園「平和の礎」に刻銘し、与那原町ではその名簿を基に今回の読み上げを行いました。戦没者の中には一家全滅などさまざまな亡くなり方をしたため未だに刻銘できない方、名前の判明しない方もいます。

読み上げる集いには、会場のかなちホールに一般60名あまりが参加したほか、町在住の音楽家6組18人が演奏。町内の若者が司会や窓口案内を務めました。

読み上げに参加した与那原町遺族会会長の知念勇吉さんはあいさつの席で「これだけ多くの方が亡くなられているということを考えてみますと、いかに沖縄戦の地上戦というものが大変残酷な戦いであったということがしみじみと分かってまいります。この戦争の語り部、平和の尊さというものをこれから後輩たちにも語っていきたいと存じますので、今ご列席の皆さんとともに、今後ともご協力をいただきたい」と話しました。