|
東(アガリ)は、阿知利拝所前の通りで大綱作りを行います。綱曳当日の朝にカナチ部分の仕上げに取り掛かり、旗頭の方でもチヂンドゥールーの組立に入ります。
西(イリ)は、親川拝所近くの中通りにて大綱のカナチ部分を仕上げます。雄綱である東のカナチが入るため、西のカナチはより大きめに作らなければいけません。
大綱も仕上がり、大綱にこの日の綱曳が無事に終えることが出来るよう、最後の御願を東西の代表者たちが行います。東では、阿知利拝所に着替えた前舞いの女性たちが集まり始め、大綱の周りで六尺担当の男衆たちが着替えています。
西は親川拝所でそれぞれ、各係で衣装の着付け等の準備に入っていますが、旗頭の方では当日、チヂンドゥールーの飾りの仕上げを行っています。支度は、当日になるまで秘密とされ、演者本人もどんな役になるかは分かりません。
東では、中央通りの元島尻病院建物側に旗頭を立てて準備に入ります。この時に余分な飾りや取れそうになっている飾りをはずしてガーエーの時に旗頭飾りが壊れないようにチェックしています。我榮(ガーエー)に出発する前に阿知利拝所にて本日の綱曳の無事に終えることを祈願します。
西では、ボラフチャーや鉦鼓(ソーグ)、前舞いの担当の者たちが衣装の準備も揃い、綱曳き資料館広場(親川拝所)や大綱のある中通り周辺に集合して、音を鳴らし、気勢を上げて道ジュネ―までの準備に入ります。
国道331号線は、大綱曳が始まる前の東西の闘魂注入の場です。この頃になると、祭りの浮かれた気分から戦闘態勢へと互いに気持ちを切り替えていきます。広い国道で東西に分かれて激しいガーエーが繰り広げられ、相手側の意気込みに負けじと大いに祭のボルテージを上げていきます。ガーエーの後は再び中央通りへと戻り、大綱の出発に向けて準備します。
国道329号線へ道ジュネ―の開始です。出陣とばかりに支度が綱の上に乗り、大綱が動き出します。総重量約5トンの重さを持って運ぶのですから担ぎ手の人数が東西約400名以上集まらなければ大綱は動きません。綱の担ぎ手たちが勢揃いしていよいよ綱の会場入りとなります。中央通りから国道329号線へと、まず最初に鉦鼓(ソーグ)と太鼓の合図から始まり、旗頭、金鼓隊と続いて、前舞いの女性陣が踊りながら綱を招いて会場まで案内していきます。
1回目、2回目と勝負が着き、大綱曳が終わります。会場で綱を曳いた人々が綱の周りで互いの健闘を称えます。その後には綱を解体し、一年の厄を祓うお守りとして持って帰ります。大綱曳に携わった町民の方々は拝所親川の広場に集まりみんなで慰労会を開きます。ここでは祭りの後に東西に分かれていた人たちが再び集い、東西の旗頭の若者が互いの技を披露して旗を振ります。綱曳実行委員会の音頭で乾杯し、皆を労いながら来年の大綱に向けて新たに盛り上げていくことを誓うのです。